拙レッスン室では、できるだけストレスの少ない音で弾けるように無理な弾き方を徹底的に避けています。
これはメリットとデメリットがあり、もちろん、押し付けない良い音ですし、いわゆる指弾きでないので、いざテクニックのスキルを上げようと思った時に、スルッと行きやすいです。
デメリットは無理に指で弾かせないため、初歩の頃は早い曲、難しい曲に挑戦しづらいこと。これは自覚していて、なんとかいい着地点がないかなといつも模索しています。
進級し、宿題などでいそがしくなってなかなか練習できない生徒ちゃん。いつも申し訳なさそうにやってくるので、まずは無理しないで気分転換にいらっしゃいと伝える。
一緒にじっくり譜読みを進めると同時に、せっかくなのでもう少しさらに曲の中の一部を使って軽やかなテクニックを身につけることと、良い音の出し方を追求することにしました。
私もロシアピアニズムを学び、良い音がいかに人に伝える力があるかを実感しているので、そこまでとは行かずとも、生徒さんたちにもご理解いただけたら嬉しい。
音の良さの大切さを伝えるために、どう言ったらいいかな?と考えて、例えばね・・そうだな、
たとえば、誰かからプレゼントを渡されるとするでしょ、その時に、めっちゃ嬉しそうに、「はいっ!」ってトゲトゲしたウニみたいなものを渡されたらちょっと微妙じゃない?(生徒ちゃん笑う)
で、同じシチュエーションで、「はいっ」って渡されたのが、キラキラした丸くてつい触りたくなるようなものだったら、スッと受け取りたくなるでしょ?(うん)、そのくらい違うの。
だからいい音で弾くって、人から好まれたり、受け取ってもらいやすい。というわけで少しずつ音を聞く練習しようか、となりました♡
進級するタイミングでピアノを続けるか悩まれる方も多いと思いますが、ピアノの先生は唯一、ずっと変わらない存在かなと思います。
中学や高校に上がり、慣れない環境でストレスも抱えやすい時期に、ひととき日常に戻って、リラックスする時間として来ていただけたらこちらも嬉しいです。