2013年4月にメンタルトレーニングレッスンを開始し12年目に入ります。学び始めて4〜5年くらい経過した時点で「そろそろ教えられるんじゃないですか」と恩師の花尾先生から言っていただき、最初は試験的におっかなびっくりレッスンを始めました。
もともと凝り性なのもあり、体の使い方、構造を学ぶことにはまり、本やインターネットなどで気になる場所の筋肉を調べるようになりました。そうして生徒さんの体の使い方の「違和感」を見つける訓練をしました。
楽器店主催のメンタルトレーニング講座に花尾先生のアシスタントとして入らせていただくようになってから、モニター受講生さんを見続けているうちに、体の使い方の問題を早い段階で探り当てることもできるようになってきました。
そうこうするうちに花尾先生と「メンタルトレーニング講座」を主催し定期的に開催させていただくことになり、限られた時間内で受講生さんたちの演奏上、身体上のお悩みを見抜いてできるだけ「おみやげ(問題のクリア)」を持って帰っていただけるようにしたいので、目(感覚)も磨かれてきたなと感じます。
メンタルトレーニングを始めて8〜9年ほど経った頃かな、花尾先生に
「私が当初想定していたより遥かに高い位置まで上達されました、想像以上です!これまでいろんな生徒さんを見てきたけどトップクラスです。」
(正確に言われたことは覚えてないけどこんな感じ)と事実上免許皆伝のようなお墨付きをいただきました。
先生とは年齢的に2つほど離れているのですが、私が初めてレッスンに伺った時、
・年齢が近い
・学生を抜けてそこそこ経っている
など「伸びない条件」が揃っているなと思われたそうです。上記の条件から見えるのが、同年代の同性だと反発し合いやすいこと、そうなると先生の言うことを素直に聞かない可能性があること、ある程度社会人生活を経てプライドもあるかもしれない、そうしたものが成長の妨げになる。
私の場合ですが、確かに上の条件に当てはまってはいたけど「当時大学院受験も失敗し、背水の陣であったこと」「アンサンブルが好きで、自分のためというより” 共演者のために上手くなりたい” 欲求が強かったこと」「一度 ”この人は信頼できる” と自分で決めたら必ず従うと決めている」
などいわゆる引っ掛かりが少なかったことが幸いしたのかなと思っています。
先に書いたこと以外にも、私は「習う」ことに長けているというか、器用ではないけど「結果的に習得が早い」ような気がしています。急かされるのが苦手でマイペースなのでのんびり暮らしてはいますが、頭の中は常に奏法や、音楽のことがたいていあって、余暇の時間であっても何か、奏法のヒントに結びつけてしまう。それが結果的に合っていても、不正解だったとしてもあまり喜ばないし、凹まない、間違っていたとしても淡々と「そっか」とまた他の方法を見つけることに集中する。
できないことがあると逆に燃えるというか笑 じゃあどうしたらいい?と好奇心がむくむくと湧いて来ます。
多分ですが、もし私が演奏する上で身体的に恵まれていたり、要領がよくスムーズに習得できてしまうタチなら、こんなにはまらないのではと思います。
むしろちょっとひねくれてて「できないこと、わからないことばかりだからおもしろく、工夫して理解したい、なんとか習得したい」という状況が続いているから、音楽をこんなに続けているのかなぁと思います。
みなさんいかがですか?やっぱり「そりゃ、さっさとできた方が良い」のかなぁ。自分にその感覚を当てはめて見たけど、やっぱりちょっとつまらないかも笑
ひねくれている、結果、素直になる。パラドックスですね笑
