レッスン内で

ある曲で、ほとんど同じことが2回続くのに、2回目は音がわずかに違う箇所があり、生徒さんが苦戦していた。
どっちの音かどうしても一瞬迷いが出てしまい、音楽が停滞してしまう。
私も経験がありますが、こう言うパターンはけっこう本番でも怖くて、勢いで覚えるといざと言うとき間違える可能性もある。(しかもそのあとの展開によっては修正が利かないこともある汗)

いくつかの方法を試して、生徒さんがようやく納得のいく確実性のある方法が見えて、うまくいったあと、少しフリーズしてらっしゃるので、
「大丈夫ですか?納得いきましたか」と尋ねたら「あ、いえ、こういう方法があるんだなと思って」と仰るので、ほっとしました。
「私は本番で怖い、と思う場所を一つもない状態にしておきたいんです。怖い、と思う箇所が一つでも残っていると、メンタルもぶれるし、その箇所だけでなく、もしその箇所を乗り越えたとしてもほっとして思わぬ失敗をするリスクがありますからね」
とお伝えしたら、
「とても納得です」と言われた。

それで思い出したけれど、こう言う思考になったのはメンタルトレーニングの鍛錬の結果で、花尾律子先生のところへ伺った当初、メンタルのお話もたくさんしたけれど、ピアノテクニックや音楽の構築、体の上手な使い方についてもかなりしごいていただいた。(余談ですが先生はフルーティストです)

世のメンタルメソッドの多くもそうであると思うのですが、花尾先生のメソッドは「自分の技術に絶対的な自信を持つことが、自信(自分を信じる)の裏付けとなり結果本番でのメンタルの支えとなる」と言うことが前提となっています。
ですので、おそらくメンタルトレーニングの効果も、本当の意味で現れるまでにはかなり長くかかります。
ちなみに私の場合ですが、大学院の受験で派手に失敗したあと(笑)、原因はメンタルの弱さだと思って最初に先生のところを訪れたのが2013年の春(8年前)、そこから大学院を受験しましたが2度目も失敗し、大学院でなく先生のもとで研鑽することを決めました。
そこから、徐々に本番が怖く無くなってきたのがたぶん2〜3年後、集中力や技術的にも徐々に安定してきて、時々曲によっては怖い箇所がある、と言う段階になったのがそこから1〜2年後、さらにそのタイミングでロシアピアニズムの大野眞嗣先生につき、少しずつ技術や音の面で不安がなくなってきて今に至ると言う感じです。
現在の私は大学の時の恩師山下先生から教えられたことを軸にしながら、花尾先生、大野先生によって肉付けしていただいた感じかな、と思います。

みなさまがどこまでの高みを求められるか、それぞれの理想はわかりませんが、私のような凡人でも先生方のおかげで引っ張り上げていただき、少しは成長しているかな、と自負することができてきました。
私が高校生だった頃、ある先生が「技術は16歳くらいまでにつけないと、ストップする。後は伸びない」とおっしゃったのが印象的で、若い私は、そうか、じゃあ私はもうダメなんだなと思ったものですが、今思えば、全くそんなことはなく、むしろ運や気づきによっては30代からでも大きく変わることができると思っていますし、自分の経験からも、人はどこまでも探求することができるし、可能性は無限だなと実感しています。
伸び悩んでいる方がいらしたら、何かのヒントになれば幸いです。
人生折り返し地点ですが、ここから先は年齢と身体、心の変化を受け入れ、また成長していけたらいいなぁ。。

ところで、私事で恐縮ですが、実はテクニック的に不安なところの解消が結構得意で、レッスンで生徒さんの「困った」ポイントを見つけるとつい火がついてしまいます。
レッスンの中で否定したり、怒ったりは多分一度もないのですが(笑)、テクニックでこう言うところが困っています、と言われると急に「よし」とスイッチが入り、スパルタになります。。笑
みなさまついてきてくださってありがとうございます。

こちらは大野先生のブログからご紹介させていただきますが、確かにレッスンではピアノも教えるけど、人生相談だったり、哲学みたいなことを一緒に共有していることも多いかもしれません。。
9.私の教育方針と「稽古」について
https://ameblo.jp/chipmop1021/entry-11125406186.html

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